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気がつくと叶っていた

by aki

ささやかだけど、夢がひとつ、叶った

いくつか夢があるけれど、
その一つに

「朝ごはんできたよ。起きなよ。」

と、子どもに起こされること。
が、あって。

彼が小学生の頃からそう思ってた。
なんと、
先日それが不意に叶った。
 

「明後日広島に帰る」

突然のメール。

2月頭だというのにもう春休みで、
3月後半まで広島に帰るって
なにも知らされてなくて驚いたのは
出張先で家にいない時だったから。

私がテレワークという働き方をしていて、
リビングの一角で仕事をしているから、
おそらく彼の居心地はあまり良くないはずだし、
大学1年、友達もできて、関東に住んでいるのに
広島に長くいたいんだ。関東で遊ばないんだ。
とも思って訝しんでみたり。
少し嬉しくもあったり。

出張から帰ったらもう家にいて。
翌日の仕事終わりが夜になったとき、
何か作るよとご飯を作ってくれた。

自分が食べたいものだっていうのもあるかもしれないけど、
お店ではあまりお腹いっぱい食べられるところがない、シチューをホウロウナベにいっぱい。

野菜の切り方や、水分量を、キッチリ見ながら測りながら作る姿を見ながら、
私にはない部分で細かなのは血液型が.....だからかなぁとか思いつつ眺めてた。

シチューを作って、ご飯も炊いて、
机に並べてくれて、いただきますをして、
ごちそうさまをして。
洗い物と片付けを手伝ってもらって、
家の食卓で久しぶりにちゃんとしたご飯を食べた。苦笑
 

「起きなよ」

翌朝、
珍しく?私より早く起きたらしく、
「シチュー食べる?起きなよ」
と起こしに来たのに、

やだまだ寝る。でも食べる。
 

とよくわからない返事をして、二度寝。

(先に食べてもいいのに、
文句を言って声かけてもいいのに、
起きるまで待ってる君は本当に不器用だね。)

寝間着のまま
ガラスのコップに水を注いで、木製のスプーンを手渡して、
温め直したシチューを挟んでおはようを言う。
雪が降ってるのが嘘みたいな朝日が室内を照らしている。

じっくり煮込んで水分がとび、クリームみたいになっているシチューに、
牛乳を足しても良かったんだよという話をしながら「そうなの?」というこの子は、
説明書に書いてないしどのくらい(分量)入れたらいいかわからないからきっとやらないだろうな。
と思ったらなんだか可笑しくなって一人で笑った。

その日、仕事をしていて、夕方になって、
突然?不意に?気がついた。

あれ?????
 

10年以上前から叶ったらいいなと思ってたら夢が叶ってた。
そういうことに不意に気がついた。

朝ごはんできてるよ。そろそろおきなよ母さん。

そんな風に言われて起こされて朝ごはん食べたかった。

ってるじゃん。これ、叶ったんじゃない?
 

すごいことだ。
気がついて、気がついてなかったことも含めてわお!っと思ってすごい!って思わず言った。
...ような気がする。

でも、本当は、
その夢で作ってもらいたい朝ごはんは
お味噌汁。
夕飯の残りではなくて、朝に作ったお味噌汁。

だから、大枠の夢は叶ったけど、
もう一回叶うかもしれないチャンスがあると思うとニヤニヤしてくる。
彼がお味噌汁を作れることは知っているし、
インスタントだって構わない。

春休みの間に叶うとも思えない。
その日以降彼は私より早くおきたこともない。
春休みが終わったらまた居なくなるし、
時系列とともに帰省期間が短くなるのは当たり前のことだと思っているから、
必然的にチャンスの分母が減っていく。
 

でも、

でも、いつかまた叶うかもしれない。

もう叶ったのにどんどん欲張りになる。
まぁ、人はそんなものだって思ってる。

けれど、
本人には、絶対言わない。
それじゃまったく意味がないから。

だから、
私が先にお味噌汁を作って、
朝だよ、おきなよって言ってみよう。
嬉しい事が起こって、
楽しみが増えた。


ありがとう

ただの日常の延長線上にたくさんの夢がある。
なんでもないような光景でもそこに関係性や相手を考えるという思いやりがあるから。
ささやかなことがすごいことで、アリそうな日常がそんなにありふれていないと思っているから。

だから。


...次に、同じ"ありがとう"を思えるのはいつだろう。




aki
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